サンフランシスコ San Francisco カルフォルニア州 アメリカ
I left my heart♪の調べに胸が一杯になる人も多い想い出のサンフランシスコ…レトロなケーブルカーの終点ロータリー回転ショーと、圧倒的なスケールでパックスアメリカーナを象徴するゴールデンゲートブリッジの赤い橋桁。入り江の向こう側には美しいサウサリート…この地で偶然目に留まり即座に購入した鮮やかなデザインのTシャツやトートバックが、フォークソング世代にLove and Peaceの薫陶を与えた女流アーティストLaurel Burchの作品だったことを帰国後に知った時、我ながら自分の審美眼とセンスの良さにホレボレしたものだ!そして街の南にはスタンフォード大学を擁し世界を席巻するGAFAの中核たるシリコンバレー、北には世界のグルメシーンをリードする本格ワインとヘルシーレストランの宝庫である緑豊かなソノマ&ナパバレーが広がる。とは言えアメリカに足が向かない方には取りあえずNapaワイン の絶品シャルドネClos DuValを飲みに名古屋のレジェンド須本一信シェフの店Tout La Joie Ismまでたどり着くことをお勧めする。
ケープコッドCape Cod ボストンBoston マサチューセッツ州 アメリカ
英国教会の迫害から逃れ新天地を求めた清教徒のメイフラワー号が到達したプリマスのあるケープコッド岬は随所でアメリカ建国の精神と苦難を辿ることができるが、中でも移民の子供たちが遊んだ人形やママゴト用のミニチュアキッチンを集めたYesteryears Doll Museum(Sandwich)はユニークだ。America First!と連邦議会に突入したトランプ狂信者がアメリカの代表とは思いたくないが、まあ1776年の建国も以後のゴールドラッシュに沸いた西海岸までの侵攻も全ては戦争と殺戮の歴史だった。とはいえ独立宣言発布都市Bostonは世界の知性と学術をリードする学園都市…ハーバード、MIT、Wheatonなど有名大学も多いので映画さながらの戸外での卒業式シーンに遭遇するチャンスもある。ちょっと足を延ばせば音楽家の聖地タングルウッドで開放的なコンサートも楽しめる。もちろん伝統的なイングランドスタイルから斬新なフージョンまで高級レストランは随所にあるが、東海岸ではコスパと味付けではクラムチャウダーと言う選択が一番無難かも知れない。
ブーズベイBoothbay メイン州 アメリカ
アメリカ東海岸カナダ寄りの街ブーズベイには、農薬による環境破壊と健康被害にいち早く警鐘を鳴らしたRachel Carson女史が海辺と森の自然観察を楽しみながら晩年を過ごし「ある秋の嵐の夜、わたしは一歳八カ月になったばかりの甥のロジャーを毛布にくるんで、雨の降る暗闇のなかを海岸におりていきました」で始まり「善良なる妖精に子どもたちに生涯消えることにない神秘さや不思議さに目を見張る感性を授けて欲しい」という願いを込めて執筆したThe Sense of Wonderゆかりの別荘が残っている。環境問題に取り組む人々にとっては聖地だが、田舎町への来訪者は少なく街角の記念碑も見落としてしまいそう。静かな入り江の漁村でひときわ目に着く看板はレッドロブスターの名で日本でもお馴染みのメイン州特産の大エビ!海水でボイルするか半割にしてグリルで焼いてレモンとマヨネーズだけの味付けだが、アメリカンフードとしては最高だ。皿の上と水槽で泳ぐ個体を観察しながら食べると「いただきます」と言う言葉が「命を頂戴する」意味だと納得できる。
Rachel Carson 記念碑 街の一般道にある
The Sense of Wonder(上藤恵子訳)
Rachel Carsonが晩年までThe Sense of Wonderを執筆した別荘
甥のロジャーと一緒に歩いた海岸
Boothbay港
お土産用のガラスのレッドロブスター
キューバ Cuba ハバナHabana
キューバ革命と言えば髭のカストロ!だが、もう一人の立役者ゲバラは生き様のカッコよさから親しみを込めてCheチェの愛称で呼ばれ、街中でも土産店のグッズやTシャツでも不滅の英雄である。アメリカとの国交回復によって往来し易くなったもののキューバの首都ハバナは1959年以来ずっと時の停止した鎖国状態だったので、旧ソ連製エンジンを搭載した改造キャデラックとトラック荷台の乗合バスやココナツ型ココタクシーが走り回る市街地はレトロなテーマパークの感がある。昼夜を問わず街角でサルサやルンバなど多彩なラテンライブに遭遇できてウキウキ楽しいが…激しいリズムにも何となく哀愁を感じてしまうのは、ルーツが植民地時代にアフリカから連行され過酷な労働を強いられた黒人奴隷の僅かな救いと喜びを求めた肉体表現だったからだろうか?と思ったら、国立舞踏団スタジオで最高の先生から即興ステップの特訓を受けて夜のライブハウスに備えよう!腹ごしらえは名店ボデギータでミント葉がたっぷり入ったモヒートを飲みながら郷土料理コングレ…キューバで赤飯!というのも嬉しいではないか!
キューバCuba ハバナHabana フロリダMiami
キューバで貴重な外貨の稼ぎ頭は国賓用コイーバや可愛い箱のロメオ&ジュリエットなどで知られるシガーと黄色いボトルでお馴染みのラム酒ハバナクラブだが、枚挙に暇がないメジャーリーガーを除いて最高の人的財産といえば1999年以降に映画とライブで世界中に感動の嵐を巻き起こしたブエナビスタソシアルクラブの超熟年ミュージシャンに違いない。スペイン語の意味は分からなくても一度耳にしたら忘れられない歌声は不滅の伝説と化しているが、レジェンドと言えば名作「老人と海」も当地が舞台…セントラル公園近くにあるフロリディータで砂糖抜きのフローズンダイキリ「パパ・ヘミングウェイ」をお気に入りのカウンター席で微笑んでいる大作家とカストロの写真に献杯しよう!このラム酒とライムのカクテルは結構キクので酔ったイキオイで名物トロピカーナに行ってしまおう!ここが本当に共産国?とビックリ仰天の露出度アップのド派手ショー!えーい…ここまで盛り上がってしまったら帰路はマイアミ経由でアメリカ流のオモテナシも堪能するっきゃないぜ!
ジャマイカ Jamaica モンテゴベイ Montego Bay
ジャマイカと言えば…弓を弾くヘラクレスの勝利ポーズがカッコいい短距離走ウサインボルト、雪の降らない国のボブスレーがオリンピックネタ映画になった「クールランニング」、美味さと香りのブルマンことBlue Mountainコーヒー、そして激しいリズムとクリクリロンゲで一世を風靡したボブマーリーのレゲエミュージックなど…カリブ海の小さな英語圏の島国は世界的話題に事欠かないが、最大の魅力は美しいマリンリゾートだ!モンテゴベイの高級リゾートHalf Moon Clubの3食+オヤツ&ドリンク付スイートルームに滞在すれば貴重品を持たずに手ぶらでカリビアンレストランも利用することができる。緑と黄色のパンチの利いた国旗は一度見たら忘れないが、実は独特の色彩感覚を生かした大胆でカラフルなジャマイカ柄は世界的パフォーマーのステージやインテリアに引っ張り凧…ピンズファブリックPing’s Fabricsはじめオリジナル生地を製造販売する店も多いのでビーチ遊びの合間にホテルの専用車を利用して工場見学するとよい。
Mexico メキシコ Cancunカンクン
ユカタン半島先端に位置する観光地カンクンはメキシコ有数のハネムーンのメッカだが隣国キューバに渡るベストアクセス拠点でもある。何故ならキューバ航空の機体は老朽化で床下から燃料の悪臭が侵入することがあるので、最短ルートで飛ぶことでリスクを低減できるからだ。とはいえマリンスポーツやビーチライフなど紺碧の海と青空と爽やかな風に恵まれたリゾートはまさに楽園。マヤ文明の遺跡や博物館もあるが、裏通りに入れば底抜けに明るい人々の掛け声や歌声の絶えないカラフルな街をブラブラするだけで元気を貰える。日暮れとともに何処からともなく流れてくるマリアッチ…ソンブレロを被った華やかな民族衣装の楽団がギターとバイオリンやトランペットなどで奏でる独特のメキシコ音楽に思わず体がリズムに乗って動きだす。こうなったら冷えたコロナビールをビンから一気飲み…人気店エルセーハスEl Cejasで大エビやイカなどカリブ海のシーフードを堪能して、仕上げは勿論テキーラベースのマルガリータだ!