岡光彦のMy Happy Restaurant世界あの街この店

ヨーロッパ・アジアの楽しく美味しい街ある記

オーストリア ウィーン Vienna 音楽&庭園

「音楽の都」に行くなら名高い楽友会館の眩い黄金ホールでウィーンフィルの元日恒例ニューイヤーコンサートを聴きたいところだが、プラチナチケットを取るのは至難だし真冬の公園歩きも辛いので…ゆっくり花を楽しめる季節に市内公園巡りでヨハンシュトラウスⅡの金ピカ像を皮切りにベートーベン、ブラームスモーツアルトとの記念写真で我慢しよう!日本でもお馴染みのウィーン少年合唱団は日曜日に王宮礼拝堂でコーラスを披露してくれるが天使の声は天上から降ってくるので姿はモニターで見るしかない。国立歌劇場も気軽なフォルクスオーパーも比較的安くチケットは買えるが公演終了は深夜になる。歩くと一日掛りのシェーンブルク宮殿は馬車で廻れば軽快なリズムに身も心も心地よい。正門横の宮廷馬車博物館の后妃エリザベート特別仕様車も一興。さらに庭園美を誇るベルヴェデーレ宮殿クリムト「接吻」やボナールなどの名作で元気が出たらワイン地帯ホイリゲHeurigerまで足を延ばして老舗エッケルでウィーナーシュニッツェルを完食しよう!

f:id:ChoigeeMitsu:20210608151955j:plain

ヨハンシュトラウスⅡの金ピカ像

f:id:ChoigeeMitsu:20210608151939j:plain

ウィーン少年合唱団Wiener Hofmusikkapelle王宮礼拝堂

コーラス付きのミサは9:30から(事前予約制)

f:id:ChoigeeMitsu:20210608151920j:plain

Staatsoper 圧巻の国立歌劇場

f:id:ChoigeeMitsu:20210608151901j:plain

Schloss Schönbrunn ハプスブルク皇帝の夏の離宮

f:id:ChoigeeMitsu:20210608151844j:plain

Schloss Belvedereベルヴェデーレ宮殿 バロック建築と庭園が見事な美術館

f:id:ChoigeeMitsu:20210608151831j:plain

エッケル Restauranteckel Sieveringer Straße 46








 

オーストリア ウィーン Vienna アート競演

広大な王室貴族の宮殿庭園めぐりは疲れる…という方にお勧めのアートスポットがある。市中心部にある歴代公国王の豪華コレクションを誇るリヒテンシュタイン美術館は披露宴にも借りられる豪華な内装だが見学は事前予約のガイドツアー制。ヨーロッパで最も美しく保存されたハプスブルクの宮殿と言われるアルベルティ―ナ美術館は女帝マリアテレジアの娘婿アルベルト公爵が収集した印象派から近代写真までの幅広い企画展を楽しめる。またクリムトに代表される世紀末アートで新時代の幕開けを宣言した街ならではのユニークなフンデルトヴァッサー美術館&クンストハウスにも是非立ち寄りたい。描かれた絵のままの建物で自然との共生を表現した20世紀を代表する感性に触れる体験は他では得難い。もちろん「ウィンナコーヒー」は日本語なので通じないが、生クリームたっぷりのカフェとザッハトルテ(チョコケーキ)とソーセージが定番のこの街で美食を求めるならメインストリートにあるフィレンツェの老舗Danieliダニエリの支店を予約するのが賢明だ。

f:id:ChoigeeMitsu:20210608145821j:plain

Palais Liechtenstein リヒテンシュタイン美術館

f:id:ChoigeeMitsu:20210608145805j:plain

Palais Liechtensteinリヒテンシュタイン美術館 内装

f:id:ChoigeeMitsu:20210608145735j:plain

ARBERTINAアルベルティ―ナ ハプスブルク家の私邸を改修

f:id:ChoigeeMitsu:20210608145444j:plain

我が家のフンデルトヴァッサー(ポスター)

f:id:ChoigeeMitsu:20210608145426j:plain

The Museum Hundertwasser im KUNST HAUS WIEN

f:id:ChoigeeMitsu:20210608145411j:plain

Danieli ダニエリ イタリアンレストラン

 

スイス ジュネーヴGeneva インターラーケンInterlaken

スイスと言えばマッターホルンとアイガーに代表されるアルプスの山々と氷河…だが九州よりやや広い国土面積に点在する個性的な街々を訪れるのも旅の楽しみだ。高級時計の街ジュネーヴではパティックフィリップ時計博物館、レマン湖畔で暗殺されたシシィすなわち皇后エリザベートの像、さらに運がよければ大噴水にかかる虹にも感動!隣街ローザンヌIOCオリンピックミュージアムを見学したら、パノラマビュー列車ゴールデンパスに乗りジャズフェスティバルで有名なモントルー郊外のブドウ畑を記憶にとどめつつインターラーケンに直行しよう。氷河特有の白濁ブルーの湖水に囲まれたこの街では何とウィリアムテルに会えるのだ。牛や馬も友情出演する大スケールの市民演劇は圧巻!息子の頭上のリンゴが見事クロスボウの矢で射ぬかれた時の熱狂でいかにTellが人々の英雄だったかがよく分かる。この郷土愛を共有するにはHilschenロッジホテルでアツアツチーズとポテトのラクレットを口いっぱいに頬張ってスイスワインをガブ飲みするしかない。

 

f:id:ChoigeeMitsu:20210608144546j:plain

レマン湖畔のシシィ像

f:id:ChoigeeMitsu:20210608144533j:plain

レマン湖の大噴水と虹

f:id:ChoigeeMitsu:20210608144517j:plain

JAZZフェスティバルの街Montreux郊外は一面のブドウ畑

f:id:ChoigeeMitsu:20210608144501j:plain

インターラーケン William Tell Show

f:id:ChoigeeMitsu:20210608144445j:plain

Hilschenロッジホテル

f:id:ChoigeeMitsu:20210608144430j:plain

アツアツチーズとポテトのラクレット

 

スイス  グリンデルワルトGrindelwald

スイス東部リヒテンシュタインに近い牧歌的山村マイエンフェルトはアルプスの少女ハイジの舞台としてマニアックな人気スポットだが、ポスターやカレンダーでもお馴染みの絵にかいたような聳え立つアルプス連峰となだらかなお花畑、そしてカウベルを鳴らして歩く仔牛たち…という永世中立国スイスの象徴的風景に出合いたい人々はグリンデルワルトに集結する。もちろん世界の愛唱歌かつスイス国花でもあるEdelweissエーデルワイス(高貴な白)もお待ちかねだ。さらに山岳鉄道を利用すれば気軽にクライネシャイデックやシーニゲプラッテの高山植物トレッキングを楽しんだり、アイガー北壁中段に設けられた途中駅の小窓からの絶景に歓喜することもできる。ヨーロッパ最高地点駅ユングフラウヨッホに作られた標高3571mの展望台からのアレッチ氷河と氷の宮殿は一見の価値あり。はたまたミューレン経由でシルトホルンロープウェイに乗り「女王陛下の007」ロケ地として世界中を驚嘆させた360°回転展望台ピッツグロリアでシャンパンを飲み干すのもよい。

f:id:ChoigeeMitsu:20210608143621j:plain

Kleine Scheideggからのアイガー

f:id:ChoigeeMitsu:20210608143601j:plain

シーニゲプラッテの登山電車

f:id:ChoigeeMitsu:20210608143540j:plain

ユングフラウヨッホから見るアレッチ氷河

f:id:ChoigeeMitsu:20210608143523j:plain

Jungfraujoch Ice Palace

f:id:ChoigeeMitsu:20210608143510j:plain

Jungfraujoch Ice Palace

f:id:ChoigeeMitsu:20210608143453j:plain

Mürren経由のSchilthorn

 

スイス ベルンBern ルツェルンLuzern

スイスの面積は九州より少し大きい程度だが、もともと地域ごとの都市や農村国家から連邦国ができたため現在も26の州があり、ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語と4つの公用語が使われているくらいだから街はどこも個性的で面白い。首都Bernベルン…と書くと…えっ?チューリヒじゃないの?とかジュネーブでしょ?と思う人が多いだろうが、東京のような一極集中を避ける先見の明でこの世界遺産の古都が選ばれたそうだ。川の蛇行に合わせて築かれた城壁都市は見どころ満載だが歴史を刻む時計台へに挨拶したら、100以上ある噴水巡りはほどほどにして新名所パウルクレーセンターZentrum Paul Kleeに足を延ばそう。斬新でありながらとこか懐かしい優しさに溢れる4000点のクレー作品が森に囲まれたユニークな建物で来訪を待っている。なおスイス料理を堪能したいならヨーロッパ最古の屋根付き木造橋であるカペル橋とフレスコ画の街並みと氷河公園で知られる古都ルツェルンに移動して美食処フィステルンPfisternの湖に面したテラス席を予約するのがベストチョイス!

f:id:ChoigeeMitsu:20210608141039j:plain

我が家に残るスイスメモリー

f:id:ChoigeeMitsu:20210608140949j:plain

ベルンの大きな時計塔

f:id:ChoigeeMitsu:20210608140925j:plain

パウルクレーセンターZentrum Paul Klee

f:id:ChoigeeMitsu:20210608140907j:plain

Paul Klee

f:id:ChoigeeMitsu:20210608140851j:plain

Kapellbrück 1993年の火災で焼失し再建された

f:id:ChoigeeMitsu:20210608140826j:plain

レストランZunfthaus zu Pfisternズンフタウスツーフィステルン 

 

スペイン バルセロナ Barcelona ガウディ&美食

バルセロナと言えば1886年の着工から140年の長きに渡り未完の工事現場が最高の観光名所という化け物教会サグラダファミリア!設計者ガウディは天才とも奇人とも言われるが、実は病弱な生い立ちから植物や動物を愛して止まない環境共生派ナチュラリストの先駆的存在…だからこそ世界中から「何かを感じたい人々」が集まってくるのだろう。カラフルなタイル作りの爬虫類たちに囲まれるグエル公園も、波打つ外観とエキセントリックな煙突の住宅カサミラも、単にユニークなだけではなく全てが何時までも心に残る造形だ。直線で構成された近代的なビルを見慣れていると一見奇抜な建造物に懐かしさと安らぎを感じるのは「美しい構造は自然が作る」という信念が込められているからに違いない。こんな気分に浸った後は冷えたCAVAを飲みながら地中海の魚を頬張るしかない…目指すは賑わうナシオナル通りから路地を入った素敵なインテリアの老舗Can Soléカンソレ!もちろん新鮮な野菜や魚のグリルも美味いがシメのパエリアだけは忘れずに早めに注文しておきたい。

f:id:ChoigeeMitsu:20210607172428j:plain

Sagrada Familia

f:id:ChoigeeMitsu:20210607172411j:plain

Sagrada Familia 塔の上からも絶景

f:id:ChoigeeMitsu:20210607172336j:plain

Antonio Gaudí

f:id:ChoigeeMitsu:20210607172314j:plain

ガウディのパトロン名に因んだParc Güellから持ち帰った我が家のトカゲ

f:id:ChoigeeMitsu:20210607172256j:plain

Casa Milàの煙突

f:id:ChoigeeMitsu:20210607172239j:plain

レストラン Can Solé

 

スペイン バルセロナ Barcelona ミロ&美食

オリンピック史上最高に美しいと言われる1992バルセロナ大会の強力な弓での聖火点灯シーン…TV画面では一直線に聖火台に飛び込んだ燃える矢は「実はオーバーしてここに落っこちたんだ」とモンジュイック競技場の公園で地面を指さしてガイドが笑う。ロープウェイで簡単に登ることができる丘の頂から一望する港街と地中海の景観は素晴らしい!さらに嬉しいことに世界一充実したミロ美術館がある。大規模な展覧会を機にJoan Miro本人の希望で開設されただけあって青空にマッチした開放的な雰囲気の中でゆっくりと作品に親しむことができる。ピカソも明るく大らかなこの街を愛した一人で市内の美術館周辺にも大きな壁画を残している。アートで感性が刺激され歩き回る時間も長いので美術館は腹が減る!地元のカタルーニャ料理はどの店もボリューム満点でハズレない。ただし以前の名店Positの場所はハンバーガー店になってしまったらしいので次回は少し離れたリゾート地タラゴーナまで足を延ばして評判店El Pòsitの絶品魚料理を是非堪能してみたい!

f:id:ChoigeeMitsu:20210607170901j:plain

我が家の壁のJoan Miro

f:id:ChoigeeMitsu:20210607170846j:plain

モンジュイックMontjuïcの丘

f:id:ChoigeeMitsu:20210608135823j:plain

モンジュイックMontjuïcの丘 ミロ美術館

f:id:ChoigeeMitsu:20210607170814j:plain

我が家の壁のPicasso

f:id:ChoigeeMitsu:20210607170758j:plain

Picassoの壁画…これは本物

f:id:ChoigeeMitsu:20210607170730j:plain

魚介料理はバルセロナ